CSS Niteの「Shift2」に行ってきます

普段とちょっと違う毛色のコミュティもいいよね、というわけで明日はCSS Nite主催のイベントに行くことにしました。

CSSの情報を積極的に追わなくなったのは、IE7が発表された頃かな。あまりの中途半端さと、普及にかかるであろう時間を考えると「これ以上は新しい情報を追いかけても実りは少なそうだな」と感じたのがターニングポイントでした。発売直前のVistaも売れそうな気配がなかったしね。

あの頃は「3年ぐらいして、世の中がVista一色になればIE6も捨てられるし、その時にまた覚えよう」と思ってたけど、まさかここまでVistaが大ゴケするとはさすがに予想できなかったし、「IE爆発しろ」が流行語になるような世の中なんて来て欲しくなかった…


今の僕の仕事だと、ユーザーの95%がWindows+IEで、その55〜60%がIE6、40〜45%がIE7という分布です。IEは6・7以外はほぼ誤差の範疇。FirefoxSafariが5%を食い合うような格好になっていて、それ以外のブラウザはやはり誤差程度。

こういう数字を見てると、Web標準とか言ってあんまりがんばってHTMLとかCSS書いても見返りは少ないよなーと思ってしまうわけです。取り組み自体はいいんだけど、自分の時間と労力を投資する対象としてはおいしくないよなと。


今の状況で理想を追求すると「論理的に整合性がとれたHTML + ぐだぐだなCSS」になりがち。HTMLを綺麗に保つのはいいけど、そのためにCSSが極端に大きくなってしまったり、バッドノウハウにまみれたメンテナンス性の低いものになってしまうのはよろしくない。

それだったら、ある程度の所で諦めて「理想的なHTML」なんて捨ててしまえばいい。個人的には今の世の中で最も求められるマークアップのスキルは「HTMLとCSSで最終的な構築コストの合計が最小になる落としどころを探る」能力だと思ってます。


そのへんの理想と現実のバランスみたいなのを、今のCSSやってる人はどういう風に捉えてるのか、とか興味ありますね。

あとは、HTML/CSSから入った人は「コーダーからデザイナーもしくはディレクター」みたいなキャリアパスを描いてるのが俗に言う「Web制作業界」の事情だと思うけど、「コーダーからWebエンジニア」という道はもっと整備されていいはず。

実際にWebアプリの開発現場では「テンプレートエンジンを理解できるHTMLコーダー」の需要は少なくないと感じています。「そういう人が欲しい」とか「ウチにはいてすごく助かってる」なんて話も実際に耳にします。逆にシステムが吐くHTMLがひどくて、そこでフロントの生産性が落ちるようなケースも少なくない。

いわゆる「Webデザイナー」と「Webエンジニア」の間の断絶は想像に難くないけど、そこをうまく埋めていけるかどうかって、今後の業界にとって結構重要なポイントだと思います。そのあたりを考える意味も込めて、行ってきます。