デジカメ写真をそれなりに補正していい具合に見せるTips on Fireworks

Photoshopの超絶テクニック」なんてエントリはよく見かけますが、日常で使える軽いテクニックというのは目にした記憶がありません。

  • ブログやmixiに上げる写真の見栄えをもう少しよくしたい
  • 制作業務で大量の写真を補正せにゃならん。予算も時間もない

という場面は結構あると思うんですね。それをブログで見て楽しいかは別として。後者は若干生々しすぎますか、そうですか。

というわけで、今日はそんな普段使いのやっつけテクをご紹介。

ソフトは個人的な趣味でFireworksを使います。セレクトは個人的な趣味ですが、Web制作をやっている人ならわりと所有率は高いはず。昔は Photoshopよりも圧倒的に安いというウリもあったんですが、今やすっかり高価格ソフトの仲間入り。まぁ、Adobeのソフトになったし… やってること自体は簡単なので、Photoshopでも概ね同じように使えるはずです。

では、前置きはこれぐらいにして、早速実践にいきましょう。今回サンプルとして使用するのはこの写真。ビィヤントのカツカレー(チキン)です。京都のカレー食いで知らない人はモグリなので是非行きましょう。撮影はCASIO EXILIM EX-S600です。


撮影したままの画像サイズは2304×1728px。このままでは大きすぎて加工しずらいので、おもむろに画像を幅640pxに縮小します(mixiにそのまま持っていける最大サイズ)。メニューから「修正(M) → (C)キャンバス → イメージサイズ(I)」です。大きいまま加工した方が画質的には有利なのは確かですが、そもそもコンパクトデジカメの画質なんて知れてるし、実寸で見てイメージを掴みながら作業する方が遥かに大切です。トリミングする場合は900pxぐらいにして、そこから切り出します。

次に色味を調整します。ここが一番のポイントです。と言うか他に頭使うところありません。画像を選択して、メニューから「フィルタ(I) → カラー調整 → トーンカーブ」を選択します。トーンカーブは非常に使用頻度が高いので、何らかのショートカットキーを設定してやった方がいいです。僕は[CTRL]+ [M]に設定してます。
まずは全体のトーンを調整します。この写真は少し暗めになっているので、下の方から持ち上げて明るくしてやります。この場合に限らず、全体のイメージを操作したい時は真ん中ではなくて、下の方を操作した方が色の変化がスムーズです。上の方はどんどん白に近くなっていくので、数値的には真ん中でも人間の感覚では必ずしも真ん中ではないようです。
画面全体に照明を回すつもりで明るくしてやると、白っぽくなりすぎてモヤがかかったような、ぼやけた雰囲気になりがちです。そこで一番下のあたりをグッと下げて、黒を締めます。これをやらないとただ明るいだけになってしまいます。こうして画面にメリハリを付けます。

RGB の各チャンネルのトーンも調整します。この写真はわりと色の雰囲気は出ているので、ごく軽い調整だけにします。まずはRed、赤から。全体を少し持ち上げて、より暖かみのある画面にします。デジカメ任せで撮ると、青白い画面になってしまうこともありますが、その場合はRGB全体の時のように「大きく持ち上げて下を締める」でいきます。

次はBlue、青です。緑は一旦スルーします。ここでも同じようにやや下のあたりをいじります。ただし、今までと違ってグッと下げています。青を下げると全体の黄色みが強くなって(補色の関係ですね)、暖かみのある画面になります。ちょうど白熱灯で照明を当てた時のような雰囲気が出せます。特に食べ物は赤と黄色を強めにしてやった方がおいしそうに見えます。
持ち上げた時に下を締めたのと逆に、ここでは上を高いところでキープします。青のチャンネルでこれをやると、白の抜けがよくなってスッキリした印象になります。この写真だと皿の色に特に影響が出ます。

最後に残ったGreen、緑ですが、この段階で仕上がりがよければそのままにします。こいつはなかなかクセが強いので、慣れないうちはあまり触らない方が安全です。写真自体の色みが極端に悪い場合以外は、最後の仕上げとしてほんの軽く触る程度にして、他で調整する方がいいです。ここではほんの少し持ち上げ気味にしてみました。

最後の仕上げに、軽くアンシャープマスクをかけます。数値は上から、20,1,0にします。モニタの質でも見え方が全然違うので、あまり考えても意味がありません。シャープネスを強くしすぎると細かい部分が荒れてしますので、少し足りないぐらいの方が無難です。写真の写りにもよりますが、強くても40までにした方が安全だと思います。

最終的な仕上がりはこんな感じになりました。

すいません。実はスクリーンショット取ったサンプルがあまりよろしくないデキだったので補正し直しました。トーンカーブの角度が少し違うだけで、補正の方法は同じなのでご勘弁を。

こうしてテキストに起こすとそれなりの分量になりますが、実際の作業は5分もあれば大丈夫です。最近のサービスは大きい画像をアップしても自動でサイズ調整してくれますが、見栄えの調整までは当然やってくれないので、多少なりとも自分でやれるようになっておくと便利です。それに大きい画像は必然的にファイルサイズも大きくなってくるので、転送にも時間がかかりますし。

ちょっと一手間かけてやることで、取り損ねた写真が復活してくれたり、「今日はこれ食べたよ」的なブログやmixi日記もいい感じにできるこのネタ。お試しあれ。