わらじを履き替える

これまで自分がWeb屋として歩んできたのが、まさにこの道。企画書・提案書も書けば、デザインも起こす、コードも書くし、ディレクション的なまとめもやる。フリーでやっていた時期もあったので、見積もりや請求といったこともこなしてきた。営業も、既存のクライアントからの紹介で全くの新規ではなかったものの、いくらかはやってきた。

「デザインとプログラム、どっちが好きなの?」と聞かれれば、「デザインやってて行き詰まるとプログラムが楽しいし、プログラム書いてて行き詰まるとデザインが楽しい」なんてことを言いながら、どっちも楽しんできた。

俗に言う「選択と集中」からは真逆の道を突き進むことに不安を抱いていた時期もあった。手を広げすぎて、結局何も出来ないただの器用貧乏あるいは各パートのパシりにしかならないんじゃないかと思った。

それでも、小さな会社でうまく仕事を回していくためには、外部のデザイナーからは「こいつはデザインの話が出来る」と思われなければいけなかったし、外部のエンジニアからは「こいつは技術の話が出来る」と思われなければいけなかった。もちろん営業や経営者(自社も他社も)の話にも耳を傾けなければ生きていけなかったし、かと言って首を気軽に縦に振っては殺されてしまうので、戦うことも必要だった。

そんな環境下で雑草として生きてきた自分にとって、「選択もしない、集中もしない」というのは、なるほど自分が燃え尽きないための策だったんだなぁと気付かされたエントリ。自分でも「やることの幅を狭めたら面白くない」とか「いろいろやれた方が気分転換にもなっていい」ということはずっと言ってきたけど、「燃え尽き対策」として明確に認識はしていなかった。

わらじをいろいろ持つことに対する不安は随分前に消えたけど、更にポジティブに捉えられるようになりました。ありがたし。

とは言え、最近はサーバ周りとプログラムばかりですっかりエンジニアしてしまってるので、若干バランスが悪いかも。週末に作業が手につかないのはそのせいなのかもな。