佐藤卓デザイン事務所

キシリトールガムや明治おいしい牛乳をはじめ、様々な商品のグラフィックを手掛ける、日本を代表するデザイナーの一人、佐藤卓。今までサイトは見逃していましたが、これが思った以上に充実していました。佐藤卓デザイン事務所
フルFlashでゆったり画面が流れるのは急ぎの時にはやはりイライラしますが、そこまで酷くないのでよしとしましょう。面白いのが「3 short films」と題して、氏自ら自身のデザインについて語る動画です。こういうのがあると、俄然Flashの価値が出てくるように思われます。お題はクールミントガム、バーバーサイン、DoCoMo P701iDとデザイン誌でよく取り上げられるところをピックアップ。内容的には雑誌などをチェックしている人ならおなじみのことですが、本人の口から語られるとやはり浸みます。映像のまとめ方も小気味よく、ちょっとした息抜きに見るにもいい感じです。
氏のような小ざっぱりとした自然体の、ある意味デザイナーっぽくない人物の手によって生み出される、やはり自然なデザインの数々。それらに触れると、改めてデザインというものについて考えさせられます。ただ、Webのデザインというのは、日常生活の中で活躍するプロダクトと同一線上で考えるのはまだまだ難しいでしょう。この数年で一般の人がWebに接する機会は格段に増えたとは言え、まだまだそこまでのレベルには達していないように思います。もちろん、直接人間が触れるのはハードウェアなので、Webデザインだけでは(人とWebの)コミュニケーションは完結しませんが、それでもやはり多くの人にとって、まだWebは特殊なものとして捉えられているような気がします。その垣根が消える時がWebが本当の意味で社会のインフラになった時ではないでしょうか。