DynabookにUbuntuを入れてみた

以前、「PXEbootで古いDynabookにCentOSをインストール」で古いDynabookにCentOS5を入れましたが、今度は今年に入ってから買った新しいノートにUbuntuをインストールしてみました。ノートは、Dynabook SS MX/495LSBBというWindowsXPを搭載した最後の機種(のはず)です。ちょうど入れ替え期だからなのか、Dynabookのサイトで見付からないのが寂しいところ。マニュアルも引けねぇよ。

これで我が家のOSラインナップは、

となりました。すっかりOSオタですね。とは言え、ノートに入れたCentOS5はインストールしたっきり全く使ってませんが…

ここ数ヶ月、何をするにもLinuxの基本的な知識が足りないことを痛感させられることが多かったので、手を出せるものはとにかく入れてみようという感じでとにかく手を広げてる感じです。手を出すことに意識をとられ過ぎて、ちょっと焦点がぼやけてる感もありますが、それなりに地盤は広がっているようにも思うので、今はガツガツいっておこうかなと。

インストール 〜 初期設定

公式のダウンロードページにあるISOでCDを作って、そこから起動すると、インストーラではなく、Ubuntuそのものが起動します。インストールしなくてもKNOPPIXのような1CD Linuxとして使用できて、ちょっと試してみようという向きにはいいですね。少し触って、無線LANも含めて一通り動作しそうだったのでインストールしてみました。

最初にひっかかったのはやはりというか無線LAN。ノートに積んであるIntel 3945ABGはドライバはインストールしたら入っていたのですが、暗号化がWEPキーしか対応していません。ウチの無線LANはAESで設定していたので、ルータの設定をやり直す必要がありました。まぁ、WEPキーでやり直したら大人しく繋がってくれましたが。最初にAESで設定しているのを忘れていたのが敗因ですorz

あとはディスプレイの設定。Googleで調べて、/etc/X11/xorg.conf や /etc/default/915resolution を設定してみるも、1024*768以外の候補が出てきません。ノートの解像度が1280*800なので、狭い上にかなりぼやけて見えます。これは結局、xserver-xorg-video-intel パッケージをインストールすることで解決しました。

少し使っているとノート本体がかなり熱くなってきて、今更ながらWindowsの(というか東芝の)省電力コントロールは優秀だったんだと実感しました。Ubuntuでは無理かなと思っていたんだけど、cpufreqとか使えば出来そうだという話も見るので、このあたりはもう少し勉強したいところです。

FirefoxTab Mix Plusのセッションマネージャが今ひとつうまく動かない程度で、ほとんど違和感なく使えています。本当に予想以上に快適です。タブを閉じるショートカットキーがMacは[Cmd]+[w]なのに対して、Ubuntuでは[Ctrl]+[w]なのでMacより自然に使える感じ(まぁ慣れの問題ですが)。

phpのmakeが通らない

Ubuntuで用意されているパッケージのphpは5.2.1でかなり新しいのですが、やっぱりコンパイルオプションは自分で設定したいので手動でビルドすることに。Apache2とMySQL5.0はそれほどこだわらないので、素直にaptでインストールしました。ところが、このphpのmakeが通らない。

./configure --prefix=/opt/php \
--with-apxs2=/usr/bin/X11/apxs2 \
--enable-pcntl \
--enable-zend-multibyte \
--enable-mbstring \
--enable-mbregex \
--enable-soap \
--with-pear=/opt/php/share/pear \
--without-sqlite \
--without-pdo-sqlite

とりあえずこれでコンパイルしてみるも通らず。

ext/standard/.libs/info.o: In function `php_info_print_table_header':/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:854: undefined reference to `ts_resource_ex'ext/standard/.libs/info.o: In function `php_info_print_table_row_internal':
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:898: undefined reference to `ts_resource_ex'
ext/standard/.libs/info.o: In function `php_print_gpcse_array':
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:133: undefined reference to `executor_globals_id'
ext/standard/.libs/info.o: In function `php_info_write_wrapper':
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:67: undefined reference to `ts_resource_ex'
ext/standard/.libs/info.o: In function `php_print_info':  
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:722: undefined reference to `executor_globals_id'
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:725: undefined reference to `executor_globals_id'
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:728: undefined reference to `executor_globals_id'
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:731: undefined reference to `executor_globals_id'
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:655: undefined reference to `sapi_globals_id'
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:443: undefined reference to `sapi_globals_id'
/home/ryo/src/php-5.2.3/ext/standard/info.c:634: undefined reference to `sapi_globals_id'
collect2: ld returned 1 exit status
make: *** [sapi/cli/php] エラー 1

てな感じで止まってしまいました。--with-apxs2の設定を外すと通るんですけど… これが解決できなくて、ひとまずphpもパッケージで入れました。5.2だからそんなに問題ない気もするけど、やはり気持ちよくないのでこれも今後の課題です。

その他雑感

今まで長らくWindowsから離れられない要因は、ファイラ・エディタ・メーラだったんですが、これが最近になって緩和されてきていい感じです。ファイラはmfiler2が精力的にバージョンアップを続けており、どんどん良くなっているのでほぼ解決。

エディタはhtmlやcssはやっぱりxyzzyが圧倒的に強いなぁという感が拭えませんが、phpやその他諸々のテキスト編集はvimにだいぶ慣れてきました。Mac OS XCentOSで最初から入っている6.x系ではなく7.1を使うようにしてから、ぐっと快適になりました。まだまだ基本的なコマンドも把握しきれていないので、ここは継続的に鍛えていきたいですね。

メーラはまだ仕事ではEdMaxなのでWindowsから離れられませんが、Gmail…かなぁ。Thunderbirdに馴染むのは今のところちょっと難しいかな。あんまり強みが見えてこないんですよね。昔はアカウントをいろいろ使い分けていたので、複数アカウントの見通しが悪くてすぐにアンインストールしてしまいましたが、Gmail以外は会社と自宅で1つずつだからやれるかな?

何はともあれUbuntu、思った以上にスムーズに使えてます。debian系も全く未経験ならX環境も初めてという中で、3日程度でこれだけ馴染むとは思いませんでした。VM Wareなどを使わなくてもローカルでちゃんとした開発環境を持てるのは大きなメリットなのですが、今はまだ省電力設定が出来てなくて常に全力稼働なので、WindowsVM走らせるのと大して変わらない感じですね。ここは何とかしたいです。

日本語入力も思った以上に快適。IMEAnthyという今まで知らなかったエンジンですが、これがなかなか優秀。こうして普通に文章を書いていてもイラつくことがありません。ことえりはえらい違いだ。あとはグラフィック系ですか… Gimpがどの程度使えるかは分からないけど、Fireworksが使えないのはツラいなぁ。この手のツールで長年使ったインタフェースが変わるのは厳しい。まぁ、このへんは必要に応じてWindowsを使うことになるでしょう。そういうことまで考えると、やっぱりMacはちょうどいい選択なのかも知れません。

何はともあれ、いくつか環境はできてきたのでそれぞれを使いながら引き出しを増やしていきたいと思います。今のところこのあたりが参考資料。