2007年を振り返る

自分にとっての2007年を一文字で表すと「動」。2月に結婚、3月は転職して東京に出てきて、5月に再び転職してウノウに。この半年は、それまでの自分から考えるとまさに別世界で過ごしてきました。

生まれてからの29年間を過ごした京都を離れたというのもそうだし、仕事の内容も「html/cssマークアップディレクションをメインにプログラムも書く」という感じだったのが、サーバ・ネットワーク構築からクライアントサイドまでトータルでこなすエンジニアというスタンスになりました(こなせてるかは別として)。

この仕事を始めて7年が過ぎ、毎年それなりに大きな動きがありましたが、この1年はこれまでとは比べ物にならない、まさに激動の一年というにふさわしい年でした。

今までよりもずっとレベルの高い環境に身を置くことで意識もずいぶん変わりました。Webで同じ情報に接しても、どこかしら別の世界の出来事のように捉えていたことが、身近な現場の知識として感じられるようになったことがとても大きいです。Webや雑誌で見ていた人たちが、自分と同じ場所で日々仕事をしていることの刺激は予想以上でした。まさか自分がphpを勉強するのに見ていたサイトの人と一緒に過ごせるなんて、1年前には想像も付きませんでした。

また、php関連の催しや勉強会でもいろんな人とお会いする機会があり、世界がぐっと広がりました。関西でも勉強会などはないわけではないのですが、やはり規模も頻度も全く違う印象を受けます。関西ではあまりそういったものに参加することもなかったので何とも言えませんが、やはりレベルも違うように思います。発表するメンバーが関西では「お客さん」なのに対して、東京では「いつもの仲間」だというのが一番の違いなのかな。

勉強会に参加することや、そこで話すことが特別な時間ではなく、日常生活に溶け込んでいることを強く感じます。そういったノウハウの交換やエンジニア同士の交流が日常の一コマとして成立しているのは本当に素晴らしい環境だと思います。

そういった意味で、東京に出てきたのは本当に正解だったと痛感しています。純粋に人も多いし、景気も全く比較にならないほどよくて仕事も多い。近頃はTwitterを始めとする様々なサービスによって地方でもコミュニケーションをとりやすくなった感はありますが、やはり東京は別格でしょう。この業界で仕事をしようと思っている若い人は、正直早めに東京に出てしまうことをお勧めしたいです。東京にいることが必ずしもいいというつもりもありませんが、チャンスのつかみやすさという点では地方よりも明らかに有利だと思います。このあたりはいずれエントリとしてまとめるつもりです。

ウノウラボ自分のエントリを発表する場を与えて頂いたことも外せません。入社以降に書いた7つのエントリの内、5つがはてブ100を超えたのは自分でも出来過ぎだなと思う面もありますが、それだけの力があるメディアで自分の言葉を発信出来たというのは得難い経験でした。同時に、ブログに来てもらうことの重要性というのも強く意識するようになりました。同じことを書いても、自分のブログとラボブログでは当然ながらリーチが全く違うわけです。ブログのエントリとしてまとめることは、情報発信の意味もありますが、自分自身が書くことで憶える部分もあるし、後から見返して自分で参考になることも多いです。来年はブログを始め、個人としてのアウトプットにももっと力を入れていきたいですね。業務に追われてしまうことも多いのですが、ブログにまとめることが仕事の上でも役立つのも間違いないので、優先度を高めにしておきたいところです。

そんな環境で一年(特にこの半年)を過ごしてきて、自分に対する評価の物差しもずいぶん変わりました。以前に比べて要求レベルはぐっと上がりましたね。そりゃ、周りのレベルがそれだけ上がったんだから当然、自分に対する要求も上がろうというものです。これが自分にとっての一番大きな収穫でした。自分のレベルを上げていくと、仕事が楽しくなるというのも面白い発見でした。自分の腕が上がる実感というのはやはり何物にも代え難い快感です。

この一年でかなりのことを身につけたと思うし、今までの自分からすれば十二分に満足していい状況でしょう。自分自身の力の伸びも、周りの環境も、プライベートも本当に充実しています。そして、それに対して自分が今、満足していないことが本当にありがたいです。来年はもっと上を目指して楽しくやっていきたいですね。