「IT業界」を語ろうとしても無理

自分がいるのは間違いなく「IT業界」なんだけど、

ここの「ITギョーカイ俯瞰図」を見ても最初は結構混乱した。「ベンダー」と「SI」ってどこが違うんだっけ? とか、「製造業」もIT業界に入るんだっけ? とか。

自分の持っているIT業界のイメージを一度取っ払って、図を一通り見た上で「これをIT業界のくくりとした文脈で今回の件は語られている」と考えるとすっきりした。

僕にとっての出発点は「ホームページ制作」なんだけど、この図でいうとピッタリくるポジションがない。あえて言うなら「サービス」と一部「SI」なんだろうけど、そういうくくりには違和感を覚える。

元記事には「この表は企業をマッピングするものじゃなくて業務内容をマッピングするもの」という追記があるけど、だったら「協力会社」が入ってるのはおかしいんじゃないか。「弊社の業務内容は『協力会社』です」って、確かにある意味では現実に即してるけど定義としては違うと思う。


それはそれとして、ここにある図の範疇で考えても業務内容はあまりにも多岐に渡っている。正直な感覚として、ソニーで家電の組み込みソフトを開発してる人に対して、同じ業界にいるという気持ちはないです。もう完全に「別の業種」としか見られない。

それなのに「IT業界はこうだ!」みたいな論調で一つの結論を導こうとするなんて無謀にも程がある。

トヨタの営業マンも設計者も派遣の期間工も、ディーラーの店員も、中古車屋の親父も、町の板金工場のおっちゃんも、みんな「自動車業界」という枠でひとまとめにして「自動車業界は○○だ!」と語るのと同じ。そりゃ無理。


個人的にはWebのエンジニアなりデザイナーなりやっていくなら、それが好きで、自分の力を伸ばし続けている限りは、楽しくやれるいい仕事だと思いますよ。